2015年 カンボジア技術支援 概要

Kingdom of Cambodia



Brigade70 Rapid Rescue Company:RRC711

 水難救助訓練をするRRC711救助隊。
 JPR理事長の正井氏や、JPR会員が支援してきたRRC711(災害派遣ユニット)。
 JPRにより、日本から寄贈された消防車両と消防資器材、消防装備を活用し、JPR理事長の正井氏や、JPR会員が伝えた知識と技術で、救急・救助活動と消防・消火活動を行う部隊。
 Mr.Soy narith(ソイ・ナリ氏)指揮のもと、日々Cambodia国民のため救急現場や救助現場、火災現場で活躍しています。 

市民・国民のため、無償(金銭や代償を求めない)の奉仕で「生命・身体・財産」を災害から守ろうと日夜努力しています。 

先進国や日本では当たり前の「無償」ですが、一部の発展途上国では、当たり前ではありません。

救急の搬送費用や火災の水代、賄賂を受け取らないと「救急活動や消火活動を実施しない」という驚くような事実もあります。

Brigade70に所属するRRC711部隊は、無償で活動するCambodia初の災害派遣ユニットで、JPRが救急救助・消防防災を指導・支援してきた理由が、そこにあります。

今では、カンボジアのプノンペン市民のヒーローとなっています。

 

ビル火災の想定で、救出救助・消火訓練を実施。

 


 

救急現場。

 

火災現場。

 


 


 

RRC711隊員 新人研修

 


 RRC711の新規隊員研修(新人研修)の様子です。
 男性隊員20名、女性隊員23名の合計43名。
 JPR理事長の正井氏やJPR会員が指導したRRC711の隊員達が、直接の指導者となって、新しいメンバーの育成(新人研修)が始まったようです。

 

 RRC711責任者のMr.Soynarith(ソイ・ナリ氏)が監督のもと、消防ホース延長や訓練人形を使用したCPR(心肺蘇生法)などが実施されています。
 正井氏に認められた隊員達が、救急救助・消防防災のプロとして、専門のトレーナーとして、新しい隊員達を育てていく様子。
 知識や技術、プロとしての意識が伝承されていく様子は、本当に嬉しく頼もしく感じます。

 現役隊員達も、毎日スキルアップのため研修や訓練を実施しているようですが、新たなメンバーを「教育する、指導する」と言う立場になり、更に高い意識が芽生えているのではないでしょうか。
 本当に、心から頑張って欲しいと願っています。
 




 ”結の関係”

JPRとRRC711は、ゆいの関係。

 「結(ゆい)」とは、とても意味のある、素晴らしい言葉です。
 物事や文章等を「結ぶ」という様な意味もありますが、結婚の「結」など縁を結ぶ時にも使われ、これから新しい将来の始まりのようなイメージもあります。
 意味を調べると「互いに労働力を交換しあって、作業を相互に手伝うこと。
 ユイは複数の者が組んで、同じ人数の労働力を同じ日数だけ互いに提供しあって同じ作業を行う」などと掲載されています。
 結○○という言葉は、結の国や結の里などと多く引用され、沖縄には通称「結の島」○○島という島もあります。
JPRとRRC771は、日本とカンボジアで結の関係と言えます。
 異文化の地で、「支援している」とか「教えている」「寄贈しているのだ」と言うような、単に上から目線の支援ではなく、「一人でも多くの命を救う」という基本理念のもと、互いに対等な立場で協力し合い、「覚えて欲しい」「使いこなして欲しい」という強い思い、情熱を持って接してきました。

 JPR理事長の正井氏は、とても熱く、とても接しやすい人物です。
 時に、熱くなりすぎ!時に真面目で、不真面目な時があり、かなり面白い時があります(汗)。
 JPR会員の中にも「おっちゃん」と親しみを込めて呼ぶ会員も多いほど、魅力的な人物と言えます。
 長年付き合ったRRC711のメンバーも、彼の性格をよく知っています。
 正井氏は、時に学校の教師であり、家族でありという対応をしますので、生徒であり子供であるRRC711隊員の皆さんは、ティチャーとして、父親のような存在として慕っています。

 また、正井氏とRRC711責任者のソイ・ナリ氏は、互いに兄弟と呼び合う仲で、非常に強い絆で結ばれているのです。
 以前、TBSで「世界ナゼそこに?日本人」〜知られざる波乱万丈伝〜という番組に出演しましたが、日々の訓練や生活を写したシーンがありました。
 隊員たちを厳しく指導したり叱りつけるシーンがある反面、疲れた隊員のため、食材を買ったり一緒に踊ったりするシーンがありました。
 そして、感激して泣くシーンなど・・・。
 お互いがお互いを思い、心が結ばれている「結(ゆい)」の関係だから、感動し感激出来るのだと思います。
 JPR会員の多くも、RRC711のメンバーと交流し、非常に仲の良い関係が出来ています。
 直接現地に赴いて、顔と顔、心と心で接して来たからこそ「結」の関係になったと思います。
 RRC711の皆さんには、カンボジア国民、市民のため、本当に頑張ってほしいと願っています。

 




あなたは、愛する人を救えますか?

 あなたは、愛する人を救えますか?

 もしも大切な人が、あなたの目の前で急に倒れたら・・・
 もしも大切な人が、目の前で事故に巻き込まれたら・・・

 あなたなら、どうしますか?

「あなたは、愛する人を救えますか?」「大切な人を、守ることが出来ますか?」
 よく聞く言葉で、まるで何かのキャッチフレーズのように使われていますが、こと自分自身のこととして考えたとき・・・、それは、とてつもなく大きな意味を持ち、とてつもない重い言葉になってしまいます。

 父や母、息子や娘、そして孫や親戚のおじさん、おばさん・・・、大切な恋人や大好きな親友・・・
 誰にでも、かけがえのない人は存在します。

 もし、このかけがえのない人が、不幸にも「病気」や「事故」そして、突然の災害に見舞われたとき、あなたならどうするのでしょうか?

 自分ができる限りの事をして助けようと、可能な限りの努力、そして行動をしようと必死になるかも知れません。

 もしかしたら「突然の出来事」に何もかも思考が停止し動けなくなるか、パニック状態になって、泣き叫んでいるだけ・・・なのかも知れません。

 この様な心理状態は、人種や国籍・男女に関係なく、誰にでも起こり得ることです。
 そして、それは世界共通であると言えます。

 そんな時、誰かに助けを求めたら、直ぐに駆けつけてくれる人は誰なのでしょう
 いつも頼りになる友人や家族、親しいお隣さんかも知れません

 また、日本などの先進国では家族や親類以外に、直ぐに思い浮かぶ選択肢が、警察・消防などの公的機関です。

 コールすれば、早急に無償で駆けつけてくれるパトカーや救急車、医師が乗車しているドクターカー、救助隊や消防隊があります。
 大災害などでは、軍隊(日本では自衛隊)などが選択される時もあります。

 しかし、世界の中では「選択肢」が殆ど無い国も多々あることも確かなのです。

 先進国や一部の整備された途上国では、医師や救急隊・消防隊などが無償の奉仕で駆けつけてくれますが、未だ多くの途上国では、そもそもその様な機関が無かったり、あっても呼ぶ手段が無かったりと、命の危険があるにも関わらず、放置されたままの状態であったりします。

 また、運良く搬送されても、まるで荷物のように手荒く扱われたり、何の処置もされないまま、何の設備も無い救急車で、設備の貧弱な病院に搬送されたりします。
 そして、搬送された後には、高額な搬送費用や法外な病院代を請求されることもあるのです。

 そのため、多くの途上国では「人を助けるための公的機関」自体が存在しない・・・
 存在したとしても救急救助が整備されていない国があり、もしも突然の事故に遭遇したり、急な病気になった時でも、救助を要請しない、助けを呼ばないケースが多々あることも事実なのです。

 発展途上国で救急救助の技術支援をしているJPRの基本理念である「ひとりでも多くの命を救う」と言う言葉の中には、様々な考え方や要素が盛り込まれています。

 それは、「誰もが平等に、助け助けられる世の中」。
 「平等に医療サービスを受けることが出来る世の中」。
 「自分の国の人間は、自分達で守る」。
 というような、様々な意味が含まれています。

 JPRは、「自分の国の人々は自分達で守る」という根本的なことの、その組織作りやシステム作りを手助けしている団体なのです。

 写真の事故現場では、RRC711救急隊の救急車に搬送される負傷者が写っていますが、その傍らに、負傷者を心配する家族や恋人が写っています。
 不安そうな家族や恋人の傍らには、RRC711部隊の救急隊員達が懸命に応急処置を行っています。
 この写真には、決して処置料や搬送費用など請求しない、先進国の救急隊と同じような活動をする救急(プレホスピタル)のプロ達が、写っています。

 被害に遭ったとき、お金などの心配をせずに
「まず無償で病院に搬送してくれる」
「水代や消火代金を請求せず、無償で火災を消火してくれる」
「壊れた車の中から、無償で救出し救助してくれる」
 今、カンボジアのプノンペン市民にとって、RRC711救急隊は、安心し、信頼し、頼れる存在となっています。
 そして、無償で活動する救急・救助隊、消防隊(消防)組織が、消防学校を皮切りに将来のカンボジア全土にドンドン増えていく事、消防システムが構築されていくことが、RRC711の目標となっています。
そして、それは同時にJPRの「夢」であり、「目標」でもあります。

 



JPR広報 日浦 二一


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