2016年 カンボジア技術支援 概要

Kingdom of Cambodia



カンボジア・日本友好防災学校設立と開校に向けて

JPRとRRC711が目指す防災学校は、日本など先進国のような消防学校の教育システムを目標としています。

2013年の「カンボジア研修生来日」で、ソイ・ナリ氏をはじめ、RRC711研修生3名が来日しました。
兵庫県や神戸市をはじめ、様々な団体や自治体の御協力のもと、彼らは研修や訓練、見学など非常に有意義な日々を過ごすことができました。
また、救急救助技術や消防防災の知識と技術に関しては、神戸市消防局の御協力を得て、高所・低所の救助方法や人命検索要領、安全管理から空気呼吸器装着など幅広く学ぶことができ、RRC711の研修生達は、カンボジアに帰国後に早速に同じような施設を作り、日本で学んだ事をRRC711のメンバーに熱心に伝えました。
この他にも多くのことを学びましたが、救急技術や消火技術など日本で学んだことを、全てビデオや資料などに記録して持ち帰り、カンボジアRRC711で繰り返し、繰り返し訓練しています。

消防人としての知識と技術を学び、そしてプロとしての自信と誇りを育む防災学校。

人命を尊重し、被害を最小限にとどめることの教育はもちろん、カンボジアの国民に対し、防火意識の啓発や初期消火の方法など、先陣を切って指導できる立場になることを目標としています。
救急法、解剖生理から病態把握、観察法や応急処置法。
救助法、ロープ結索から救出救助法、多彩な救助資器材に精通すること。
火災防御の戦術や安全管理の方法、多様な災害現場での活動方法などなど、覚えること、学習すること、訓練することを挙げると枚挙にいとまがありません。
2016年、RRC711の新しいステージへの階段は、とても容易な階段とは言えませんが、JPRとともに一歩ずつ、一歩ずつ、確実に昇って行きます。

訓練成果の試験をするソイ・ナリ氏

ベテラン隊員が教官となり指導


ホース延長の試験

ホース背負い器による延長

写真では、Brigade70 RRC711の責任者であるMr.Soy narith(ソイ・ナリ氏)が、新人に対して「消防操法の実技試験」を行っている様子です。

試験内容は、正確な消防装備着装からホース延長要領などですが、教官であるベテラン隊員達が見守る中、責任者のソイ・ナリ氏自身が試験官となって採点しています。
教官が指導した新人達を、学校長が試験する…。
まるで日本の消防学校のような光景ですが、現在のカンボジアで、この様な教育や訓練・試験を実施しているのは、JPRが指導・支援してきたRRC711のみです。

新人たちには、自立した教育と訓練が実施され、ベテラン隊員達は日々の災害対応と活動を実施。
RRC711部隊は、先進国の消防署と同じ消防部隊(ユニット)として確立された存在と言えます。

また、Brigade70 RRC711には、多くの女性隊員が写っています。

救急隊員を目指す新人も多いですが、訓練は「救急・救助・消防・防災…」と、すべて教育されます。
これは、日本の消防学校でも同じです。
新人課程の教育や訓練で、男女の違いはありません。
学校卒業後に、それぞれに適した部署に配置されたり、自身が配置希望したりして、それぞれが、それぞれの分野のスペシャリストを目指します。
「レスキューになりたい…」と思っても、決して希望が叶うわけではありません。
強靭な体力や豊富な知識、鍛錬された技術や精神を求められたりと、自ずとハードルは高くなります。
救急隊はプレホスピタル(病院前救護)のスペシャリスト。
消防隊は火災防御・消防戦術のスペシャリスト。
JPR理事長の正井氏は、Brigade70RRC711の防災学校を、日本と同じような教育システムの学校にすることを目指しています。
将来の消防組織、将来のカンボジア…。
日本と同じような活動をしている消防隊がいる。
消防学校設立が、JPRとRRC711の新たな「夢の始まり」となります。




2016年も活躍するRRC711救急隊。

RRC711が発足する前、ほんの数年前まではカンボジアで交通事故や災害に遭った時、民間救急などが来て、何の処置(手当て)もされないまま病院に搬送されていました。
何の設備もないワゴン車に、何の知識もなく資格もない者達が乗車し、時には、まるで荷物を運ぶかのようにゾンザイに扱い、契約された病院まで運んでいたようです。
そして、高額な搬送費用と高額な病院代金が請求され、不幸にも事故に遭ってしまった怪我人や家族に対し、更なる追い打ちを掛けていました。(※残念ながら、現在でもそのような民間救急は存在しています)
JPRの支援により、約5年前に設立された災害派遣ユニットBrigade70Rapid Rescue Companyに所属する救急隊は全く違います。
すべて無償(病院代金は個人負担です)。
出動要請から現場到着し、初期観察から応急処置、詳細観察からの病院選定、経過観察から病院到着まで、すべて無償の活動です。

日本など先進国では「当たり前」ですが、世界には「当たり前」でない国が、まだまだ多く存在しています。
そしてRRC711救急隊は、JPRによりプレホスピタル(病院前救護)の専門知識と専門技術を学び、訓練し、日々自己研鑽している「カンボジアの、真の救急隊」なのです。
真の救急隊とは、プロ意識を持った専門職で、人種や国籍・貧富の差など全く関係のない、愛護精神と奉仕の精神を持った者で、何よりも人命を尊重しなければなりません。
少額の活動費用を請求するなら致し方ありませんが、守銭奴のように金銭のみを目的にしたり、何の知識も技術も無いまま救急車を運用することは、「救急」という二文字を使用する資格は無いと言えます。
現在、消防機関や消防システムの無いカンボジアでは、全て無償の奉仕で活動するRRC711救急隊は、カンボジアの「真の救急隊」と言えます。
専門職や消防職員がいないカンボジア。
彼らはBrigade70所属で、軍より支給される薄給のみで活動していますが、自分たちが所属するチームに自信と誇りを持って活動しています。
Brigade70Rapid Rescue Company災害派遣ユニット:RRC711。
今では、プノンペン市民から信頼され、尊敬される存在となっています。

 


JPR広報 日浦

 
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