第4回インドネシア技術支援


Indonesia




 南カリマンタン支援 写真集
2008・11/23〜11/28
 第4回インドネシア南カリマンタン州支援結果報告

 先月23日早朝、いつものように関空へ今回のメンバー9名が集合しました。
 今回は初参加が1名のみであったため、みんな気負いも無く慣れた手つきで早速資器材を手分けして収容するなど淡々と準備にかかりました。

(撮影班として今回は小池さんが1日遅れで合流し総員10名)

       バリ到着

 今回我々の目標は前回まで3回続けて行ったBLS実技評価と大規模災害訓練を柱にそれに必要な観察、処置の復習と応急担架作成方法を行いました。

          BLSチェック

             応急処置

          三連梯子訓練
 また消防隊が保有する三連梯子が有効活用されていない現状を前回までに把握していたので基本的な取扱い及び応急梯子救出法(三連梯子とロープのみを使用した3階ぐらいまでからの負傷者の救出方法)を消防隊員、軍人を中心に伝えることにしました。
 各担当からまた、それぞれご報告があると思いますので詳細については省きたいと思いますが、私個人的には今回のBLSの出来不出来は非常に気になっていたところです。
 目標は全員が「強く、早く、絶え間なく」の意味を理解し実践できること。はたしてその出来は如何に?
 また、今回は指揮者養成のために実際の現場指揮者5名を選抜し、別室で会長より特別コースが設けられたのも今までにない試みでした。
 前回の支援で私は指揮者教育の必要性を強く感じました。
 というのも小規模な訓練でありましたが、各小隊単位で各々機能はしていましたが、それをつなぎ合わせて大きな力とすることが出来ていなかったからです(詳細は第3回支援報告を)。
 今回の5名はそれぞれの所属機関(保健局、軍、消防、警察)では辣腕を揮っていますが、基本的なことから大規模災害に対応方法まで会長よりみっちり仕込まれたので訓練本番ではどのように活躍してくれるかと期待していました。
 二日目の午後、めずらしく順調に予定をこなしていく中、会長が前記の指揮者達と訓練場所の視察に行くことになり通訳の糸賀さん(今回は通訳は1名)もそちらに行くことになりました。
 ちょうど傷病者動線について説明する時間でしたが「では、詳しく受講生に説明よろしく。」と会長より急に振られ、さすがにこの時は「えっ!」と言葉に詰まりました・・・。
 資料は全て会長の知人の在日インドネシア人の方のご尽力により、インドネシア語に変換されていましたが私はインドネシア語が話せない・・・。
 困りました・・・。「English speaker? Someone?」と聞きましたが、こんな時に限り受講生にも英語が話せる人がいない・・・。他のJPRメンバーの熱い視線もヒシヒシ側頭部に突き刺さるのを感じました。
 その時、見学者の看護学生の方が1名手を挙げてくれてなんとか拙い私の英語で乗り切りました(と、本人は思っていますが・・・)。
 その後、トリアージの復習をしようとしていたら急に会長た
ちが帰ってこられ続いて保健局長、警察署長が何の前触れも無
く入室し、中央席に着くやいなやインドネシア語のスライドを
インドネシア語で説明を始めました。 (中央警察署長)→
 それはJPRが用意した大規模訓練実施要領はインドネシアの実情には合っていないので、警察署長が新しく実施要領を作成したというものでした。
 でも、もう我々はこんなことには慣れっこです。
 特に慌てる事も無くじっと聞いていました。
 結局、後で内容を見直すと我々が用意したもの殆ど変わりなく、当局としても面子を保つために必要なパフォーマンス的なものだったのかなという感じです。
 今後の支援活動時には、この辺も配慮が必要ですね。
 いよいよ、迎えた最終日!大規模災害訓練当日です。
 今回は負傷者300名の予定ですので、その人たちに対する「仕込み」も一仕事です。
 まずはスカートを着ている女性、その他の女性、男性と分け(集合時間もバラバラでした)、男性の中から赤、黄、黒(イスラム教のお国柄で、黒も現場には置いておけず警察の車両で寺院などにできるだけ早く搬送するそうです。
 今後、有事にそれでもいいのか検討してもらいたいですね。)を選抜しました。
 
 そして、各自の腕にインドネシア語で書かれた負傷者情報を貼付け準備完了(第3回及びザンビアで用いた手法です)。
 これだけでかなりの時間と体力を消耗しました。
 訓練開始までの間を利用し、1年間を通じて受講した受講生に修了証の授与式も行いました。

 午後14時20分頃大規模訓練突如開始!(予定では14時開始、遅延理由不明!)

            火災発生


          消防隊続々到着!

           火災防御


              火災防御

           一次トリアージ

          黒タグ該当者!

           現場指揮本部

        お手製トリアージタグ

        各級指揮者より現状報告
    

       救急車待機場所


           トリートメント

            赤救護所前

            指揮本部
 結果的には、残念ながら1次トリアージ、2次トリアージ、応急救護所、搬送待機場所の配置は部隊シフトが必要なため、うまく機能しているといえる状態にはなりませんでしたが、最大の山場である一次トリアージを如何に早く完結するかはスムーズにこなせたと評価できました。
 後は訓練を重ねることにより錬度、正確性、全体のスピードアップを図れると思います(これが日本でも難しい!)。
 幸いな事に、南カリマンタン州政府も継続的な訓練の必要性があるとコメントを発表していますので、引き続き要請があれば是非また参加したいものです。
 以上で私のご報告は終了です。
 なお、今回お忙しい中ボランティアでご協力いただいた、通訳のインドネシア在住
の糸賀さん、カメラマンとしてご参加いただいた小池さんに、厚くお礼申し上げま
す。

 今回の成功もお二人のご協力があればこそです。
 JPR一同、感謝しております。
 では、他の隊員のご報告をお楽しみに!

    JPR 播磨 賢


支援に参加して
 
 JPR 稲垣 和幸
 第4回インドネシア支援に参加するにあたり、私たちはある思いをもって取り組みました。
 彼らには、もちろん今まで培ってきた技術や知識がある。
 それらに我々JPRの持つ技術や知識を少しでも生かせてもらえれば…彼らが自分たちの力でさまざまな事案に力を発揮できるように。

         空港通路の様子
 技術の押し付けではなく、共に考え、共に答えを見つけよう。
 この一年、この思いを忘れないように準備し活動してきました。
 研修では、日本と比べると十分な資機材があるとはいえない状況の中、無ければ無いで代案を考え、共に意見を出し合い答えを見つけました。
 これらの結果が最終の大規模災害訓練に現れていたように思います。
 現地の方々の主導で、現地の実情に合わせて行う。
 その中に1年をかけてJPRが行ってきた内容が織り交ぜられている。
 そんな訓練内容でした。


            訓練の様子

            現役です
 見方によれば、私たちは、ほんの少しのきっかけを提供できただけなのかもわかりません。
 しかし、それが少しでも彼ら自身による災害対応力の向上につながればと思います。
 最後になりましたが、インドネシア支援にご協力いただきました、すべての方々に感謝申し上げます。

 
※稲垣隊員

(JPR救助技術支援部門 担当)
日本では、消防の救助隊(レスキュ
ー)として活躍インドネシアをはじ
め、ザンビア、スリランカと技術支援
に参加している。

   

   JPR 稲垣 和幸


〜救急指導担当班〜
 
 JPR 関  祐 介
 第4回インドネシア南カリマンタン州バンジャルマシン市技術支援報告
 11月23日〜11月27日までの日程でインドネシア・南カリマンタン州・バンジャルマシン市での第4回技術支援活動を、ご報告させていただきます。
 第3回に引き続きBLSを担当しましたので、BLSに関しての報告をさせていただきます。
 BLSは一日目に行ないました。
 旅の疲れを癒すことなく、会場到着後すぐに資機材のチェックに入りました
 資機材は、現地のスタッフがしっかり管理しており、すぐに会場
での設営が可能でした。

 日本から送った資機材をしっかり管理し活用できることも、技術
支援の中の大切なことであると感じました。

 受講生の緊張をほぐしため、そしてBLSの実技の振り返りのため
にJPRメンバーによる、デモストレーションをおこないました。


 その後、受講生一人ずつBLSのチェックを受けました。
 

        デモンストレーション

           BLSチェック

             BLSチェック
 前回の支援では、手技を忘れている方もチラホラいましたが、今回の支援では受講生のスキルの高さに、驚かされました。
 きっと前回の支援で配布したBLSのDVDと受講生達が練習してくれていた結果だと思います。
 今回、BLSでの一番のポイントは、BLSチェック表を用いた、BLSの実技チェックを行なうことでした。

            BLSチェック

             BLSチェック
 チェック表は、日本語版とインドネシア語版を用意し、インドネシア語版のチェック表は、BLSチェック後に、受講生に返しました。

             指導中

         チェック表の返却
 自分のチェック表を見て自分のスキルを確認し、今後につながるようにフィードバックすることで、スキルアップになるのでは思います。
 今回のよかったことは、受講生のモチベーションが高く休憩時間に今回の技術支援にリストアップされていなかった方や、見学に来ていた看護学生さんに自ら指導を行なっている受講生がいたことです。
 受講生が自ら指導者になって、BLSを指導している姿を見ることができ、きっと私たちが帰国した後も、多くの方に継続して指導を行なってくれると思います。

         受講生がチェック

          受講生が指導
 インドネシア語版のBLSチェック表を用いて、他の受講生チェックしている方もおられ、今後の彼らの活動に大きな期待を持つことができました。
 今回の技術支援でも、出国前から多くの方に支えられ、無事に支援を終え帰国することができました。
 今回の支援が無事終えたことも、数多くのJPRメンバーによって支えられ、協力して頂いたおかげです。
日本国際救急救助技術支援会

Japan Paramedical Rescue :JPR

関  祐 介  (看護師)



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